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ザ・セル/S.キング(本)

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《ストーリー》ある年の10月01日午後03時03分(米国東部標準時)、のちに「パルス」と呼ばれることになる現象が発生し、文明世界は一瞬にして崩壊する。携帯電話(セル)を使用する者たちが理性を完全に失い、極度の暴力衝動に駆られ、手当たり次第の殺戮を始めたからだ。

さまざまな事情により携帯電話を使用しなかった者たちは「携帯狂人」と化すこともなかった。が、少数派である彼ら彼女らは「携帯狂人」の攻勢になすすべもなく敗退を続ける。

すべてのルールは過去のものとなり、世界は無法地帯と化した。主人公のクレイ・リデル(グラフィック・ノベル作家)は、たまたま知り合ったゲイの中年男トム・マッコート、15歳の少女アリス・マックスウェルとともに、別居中の妻と息子がいるはずの「我が家」を目指し危険に満ちた「旅」を開始する・・・。


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冒頭に「リチャード・マシスンとジョージ・A・ロメロに捧ぐ」とあるとおり、キングが「地球最後の男」や「ナイト・オヴ・ザ・リヴィングデッド」のような、「人間が異質なものへと変化し、それにより社会の秩序が崩壊する」という終末論的物語を描いています。

ストーリーを見てもらえばわかるとおり、上巻は平和で穏やかだった社会が突如崩壊し、「携帯狂人」たちから逃げまどい、戦うところまでが描かれています。ここまではいわゆる「よくあるゾンビもの」と同じようなものなのですが、その状況は下巻にて一気に変わります。



携帯狂人の中からリーダー格があらわれ、更に特殊な能力を持って主人公たちを追い詰めていきます。この能力というのがはるかにチートすぎて笑えます。正直途中からキングさん面倒臭くなってないか、というくらいに。ラストなんかいくらなんでも投げやりすぎでしょう。


と、結構キングの作品の中では自分の好きな「ゾンビの亜流物」というジャンルのくせに満足度の低いものとなってしまいましたが、それでも中盤の「薔薇が萎れて、この庭はもうだめ」というチャプターではかなり涙腺を責められました。救いのなさが素晴らしい。キング容赦なさすぎる。


そこかしこに往年のホラー作品へのオマージュがちりばめられてるのもいいですね。
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只今の一曲:Slipped Away/Avril Lavigne
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zita

Author:zita
東京在住。音楽、読書、映画、ドラム、お絵かき、廃墟が好き。趣味は広く広くを目指して。好きなものは深く深くを目指して。